「星新一トリビュート装丁展」の作品4冊(右上から時計回りにイラスト:タカセマサヒロ、デザイン:折原カズヒロ、イラストJERRY、イラスト:北村人)
(装丁展のこれまで<7>からつづく)
ここまで2009年、10年とオーパ・ギャラリーで2年続けた装丁展。
ありがたいことにそれぞれ好評だったし、じゃあ、次は…?
となるけど、また同じコンセプトでやるのも難しいし…
そのとき、ふいに思いついたのが星新一だった。
だれもが一度は読んでいるかもしれない。
ぼくも一時は文庫本を読みあさった。あるとき飽きて離れたりするけど、また読みたくなって一気に読んだりする。
そんなことが何度かあった。
星新一作品は古くならない。
そのときどきの風俗や流行を扱わないからといわれている。
いつ読んでも面白いエヴァーグリーンな作品群。
星新一だけで展示するのもアリじゃないか。
星新一の装丁いえば、真鍋博さんと和田誠さんだ。
真鍋博装丁→『ボッコちゃん』(新潮文庫)
和田誠装丁→『宇宙のあいさつ』(新潮文庫)
ふたりとも装画も担当していて、星新一作品は絵のイメージが強い。
ならば、全然別の装画を作ってみよう。
というわけで、個人的にこの人の星新一作品を見てみたい、と思った3人のイラストレーターに声をかけた。
タカセマサヒロさん
北村人さん
JERRYさん
いずれ一緒になにかやってみたいと思っていた人たち。それぞれ人気者なのでどうだろうと思ったが、3人ともこころよくOKしてくれた。
今回は24作品を「遊星文庫」と名付け制作した。
まずは出来上がったものから。
タカセマサヒロさんの作品。
『包囲』はタイトルで絵を隠すのがもったいなかったので、大きな細い文字で上から載せた。
北村人さんの作品。
『タバコ』『宇宙の男たち』はタイトルも描いてくれた。
JERRYさんの作品。
『バーであった男』はよく見ると男が自動車のハンドルを握っている。
1、2を争う人気作品だった。
1、2を争う人気作品だった。
折原の作品。
古いイラストなどで作った。
『海のハープ』のカラーのボーダーはマスキングテープを貼ったものをスキャンした。
全作品についてはこちらで→星新一トリビュート装丁展サイト
背はブルーグレーにしてタイトルやマークなどを組み込んだ
ソデにはラインナップを
今回は星新一作品を扱うので関係者に許可をもらったり、真鍋博さんのご遺族や和田誠さんにも連絡するなど、デザイン以外に準備することも多かった。
そのあたりのことと、作品の制作についてはまた次回に。
(装丁展のこれまで<9>につづく)
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