2013年12月26日木曜日

『ITエンジニアのための金融知識』


こちらは装丁を担当した、土屋清美=著『ITエンジニアのための金融知識』(日経BP社)

以前、『基礎から学ぶSEの金融知識』として出ていた本の改訂・改題版です。
いまは、SEって言わないんですね。

装丁も大きく変えました。
ハデな色で、という著者の希望もありハデなピンクの装丁にしました。
特色ではなく普通のプロセスインキですが、ピンクって目立ちますね。


2013年11月27日水曜日

『最新! トッププロが教えるロードバイクトレーニング』


MOOKの表紙まわりの仕事です。
栗村 修=監修『最新! トッププロが教えるロードバイクトレーニング』(洋泉社MOOK)
書籍だけではなく、ときにはこういうデザインもしておりますです。

街でもロードバイクに乗る人をけっこう見かけますが、
こちらはレースに参加するような、本格派のためのものです。
監修者が人気の方ということもあり、
アマゾンの自転車・サイクリング部門ではトップクラスの売れ行きのようです。

ロードバイクの世界に明るいわけではなく、
関連書籍を見せてもらったりしならがらのデザインでした。
いろいろ要素を盛り込みたくなって、ごちゃごちゃしがちでしたが
ウェア自体がハデだし、あまり遊びっぽい・軽い感じにならないように
色も背景もクール&シンプルにデザインしました。


2013年11月24日日曜日

『まるごと一冊! 東京の地名の由来』が紹介されました


先週のことですが、BSフジテレビの「原宿ブックカフェ」という番組で
『まるごと一冊! 東京の地名の由来』(ユーキャン)が紹介されました。

http://booklog.jp/users/hjbookcafe/archives/1/4426603811


ほんのちょびっとでしたが、嬉しいですね。
「用賀はヨガ道場があったから」など、内容を紹介してくれてました。

まめ知識を仕込みたい方は、ぜひどうぞ→Amazon

2013年11月23日土曜日

『丸山眞男への道案内』


都築勉=著『丸山眞男への道案内』(吉田書店)の装丁を担当しました。

「戦後日本を代表する知識人」丸山眞男。
その「生涯」を辿り、「著作」をよみ、「現代的意義」を考える書籍です。

いままであまり見られなかった丸山眞男の写真が手に入ったということで
装丁では効果的に使ったほしい、という注文。
写真を大きくするだけではつまらないので、
カラーブロックを配してデザインしてみました。
政治学関連の書籍の中では、ちょっと珍しい色使いだと思います。
タイトルもしっかり目立たせたいので、天地いっぱいに。


カバー:MTA+ -FS *グロスニス加工
表 紙:モデラトーンGA/ブルー
別丁扉:ルミナホワイト
見返し:タント/L-57(クリーム)
オ ビ:コート紙


2013年10月2日水曜日

『ケアマネジャー スピードマスター 』ほか


福祉資格受験関連の本の装丁をしました。
今年の春ごろから断続的に刊行されていたのですが、
少し前に4冊そろいました。
『ケアマネジャー スピードマスター 2013年版』(TAC出版)
『ケアマネジャー スピード過去問題集 2013年版』(TAC出版)
『介護福祉士 スピードマスター 2014年』(TAC出版)
『社会福祉士 スピードマスター 2014年』(TAC出版)

「過去問題集」はB5判と大きくて一緒に撮影しにくかったので下に。
(これ以外はB6変形判)


これらの資格を目指すひとは、最近では男性もそれなりにいるのですが、
まだまだ女性が多いので、女性に避けられない柔らかいイメージという注文でした。

3種の資格に3パターンのイラスト。
ピッタリのイラストを写真素材サイトでみつけ、採用しました。
(イラスト:kyokoさん/PIXTA)
カバーまわりの色も、明るいけれどもあまりきつ過ぎないよう注意しています。

2013年9月30日月曜日

『謎解きの英文法 時の表現』


こちらは久野すすむ・高見健一=著『謎解きの英文法 時の表現』(くろしお出版)

ネイティブは、日本人が学校で習ったのとは違う文法で話します。
この本は英文法の解説書で英会話のことも多く取り上げられていますが、
単純に話すというより、ネイティブの感覚に迫ることを追求しています。
以前装丁したこの本とは逆の方向性です。
あちらは「こまかい文法なんか気にせず通じる英語を話せ」という
コンセプトですからね。

カバーは3色で、オビが4色。
キャッチコピーとハンバーガーで、何を表しているかわかると思います。
最初はその会社の商品の一部を載せようと、簡単に撮影までしたのですが
やはりいろいろと問題があることがわかり…
まあ大きい会社ですし、しょうがないですね。

オビをはずすと「?」と本書で取り上げた言葉が載っています。


この『謎解きの英文法』シリーズはこれで6巻めで
今回はデザインのマイナーチェンジをしています。
1巻めは2004年に刊行されています。

以前は、ルーペをモチーフにしていました。


マイナーチェンジにあたり、鍵と鍵穴をモチーフにしたものや
探偵シルエットなど「謎解き」イメージでいろいろ作ったのですが
これになりました。

日経新聞用に半5段の広告もつくりました。
キャッチコピーが書名より大きくなってはいけないという決まりがあるそうで。
知らずにやり直しになりました。


2013年9月26日木曜日

引地渉×星野勝之 二人展、町田尚子個展&『うそつきの進化論』



ギャラリーをハシゴしました。

まずは、タンバリンギャラリーでの引地渉×星野勝之 二人展

SF的設定でストーリーをつくり、それを絵にしていくという展示。
空と地のふたつの国で進行するストーリーが最後はひとつになり
絵も最後は巨大な合作が展示されていました。
ふたりの絵はそれぞれとてもカッコよく、
合作の絵もふたりで描いたとは思えないほど一体感があります。
自分たちで考えたというその設定が、とにかく凝っています。


ふたりが好きなSF的世界観を追求するこの展示には、なんというか強度があります。
個展ではなく複数人数での展示は、こういうマインドが必要ですね。

  *  *  *
  
つづけて、ギャラリーハウスマヤでの町田尚子個展「hovering」


こちらは絵本『おばけにょうぼう』(内田麟太郎/イースト・プレス)の原画数点と、描き下ろしの新作が並んでいました。

町田さんの絵はダークな幻想性を感じさせますが
この絵本の絵は、まあほとんど怖い感じの絵なのですが、
その中にコワカワイさというか、チャーミングさがあります。

新作の絵の方も、変らずの世界観。
少女と猫や動物が何か訴えかけるように登場します。

町田さんとはずいぶん前に2度ほどお仕事をしました。
そのうちのひとつ、デイヴィッド・リヴィングストン・スミス=著、三宅真砂子=訳
『うそつきの進化論―無意識にだまそうとする心』(NHK出版)



「うそをつく」ことの心理の考察の本です。
町田さんのこの絵が、本とうまく響き合うように思い、貸してもらうことにしました。

絵の色に合わせて、カバーまわりもイエロー〜オレンジの色使いに。



カバー:Mr.B/ホワイト *グロスPP加工
表 紙:OKエコジャパンR/ゆき
別丁扉:タント/Y−6
見返し:ビバルデ/ダリア
オ ビ:ボス/タマゴ


2013年9月25日水曜日

『これからの中国ビジネスがよくわかる本』


8月末頃に刊行になった村尾龍雄=著『これからの中国ビジネスがよくわかる本』(ダイヤモンド社)の装丁をしました。

内容的には実務書に近く、こういう本はA5判でつくられることが多いのですが
柔らかくて読みやすいということで四六判でつくられました。

これによると、尖閣諸島問題などで中国を嫌う人が多く、中国の経済や未来を過度に悲観視することが多なっていますが、少なくともつぎの辰年(2024)までは成長する見込みなので、好き嫌いにとらわれず収益を上げる努力をすべきだ、ということです。
「辰年」の根拠はあるのですが、ちゃんと説明できません…ご興味のある方は本書をご覧ください。
特に中国でビジネスを行っている会社のかたは、ぜひ。


中国本らしく赤は使いたいけどもベタなのは避けつつ
こんなデザインにしました。
丸いモチーフでやや「中国」感が?
タイトルを筑紫A丸ゴシックで柔らかさを出しました。

オビには島耕作。
いくつかの絵の中から、背景に上海のタワーがある中国らしいものを選びました。
章扉でも島耕作を使用しています。


本文デザインも担当しました。
大見出し、小見出し、コラムがあったり強調部分があったり
後にはヨコ組で特別附録でQ&Aがついていたり
けっこう細かく指定しました。




2013年9月3日火曜日

『武士道と100人のサムライ』



こちらはムックです。

表紙まわり(表1〜4)のデザインを担当しました。

写真はアマナ・イメージズで見つけたもの。
寄り気味の刀の写真などもあってそれもよかったのですが
アップになると刀のクオリティがよくわかり、
イミテーションぽく見えてしまい(イミテーションなんでしょうが)
ちょっと興が削がれるのでやめました。

上部にオビ状にしいた朱色は、はっきりと目立つよう特色です。

「サムライ」と言っても身分としての「侍」ではなく、
武士道を的な生き方をした人々。
茶人の千利休や、新島八重など女性、幕府が瓦解したあとの人物も含まれ、「武勇・智略」「忠義・義」「剣」などのテーマに分けられて100人が紹介されます。

それぞれ2ページ〜半ページくらいのさわり程度の分量で、歴史初心者向けかと思います。
歴史上の人物を武士道という切り口で知るにはぴったり。
見開き完結で、ちびちび読むのにも。


2013年8月30日金曜日

『カザルスと国際政治』


久しぶりの更新です。
8月は「本と旅」展やお盆などでバタバタでした。

8月に刊行になった細田晴子=著『カザルスと国際政治 カタルーニャの大地から世界へ』(吉田書店)です。
カザルスは有名なチェリストですが、音楽のことだけではなく彼が生きた国際社会との関わりとともに生涯を描いたものです。

カバー写真は古い新聞からのもの。国連の会議の場で演奏したところで、後にマークが見えます。弓を受け渡しているのは奥さんです。
写真のクオリティが今ひとつだったのですが、濃紺に色を付けそのまま使いました。
本人とチェロと奥さんと国連マーク…というワンショットは貴重です。

1色の写真がメインだと地味になるので、カザルスの故郷のカタルーニャのカラーである黄色と赤を使ってデザインしました。
カタルーニャは独立性の強いところで、カザルスもスペインの独裁政権に反発しながら生きた人なので、カタルーニャらしさを強調するのがいいと思ったのです。


背はこんな感じ。


カタルーニャはこのへんです。色のついたあたり。



カバー:アヴィオン/ハイホワイト *マットPP加工
表 紙:エコジャパンR/りんどう
別丁扉:エコジャパンR/ゆき
見返し:アトモス/ホワイト
オ ビ:コート紙

2013年7月28日日曜日

『TOEIC300点でも世界で戦える英語術』



こちらは7月に刊行の安達洋=著『TOEIC300点でも世界で戦える英語術』(総合法令出版)

英語をネイティブのようにしゃべりたい、ネイティブに聞かれて恥ずかしい英語は使いたくない、という人には縁がない本かもしれません。
流暢に話すことに力を注ぐよりも、ビジネスのツールとして「世界で戦える」ようにしようという本です。

TOEIC300点というのは中学生レベルと言われているので、現実的にはビジネスには厳しいですが「TOEICの点数にとわられないで」ということを強調するための『TOEIC300点でも〜』というタイトルなのです。

TOEICがハイスコアだからといってうまく話せるわけでもないし、
流暢に話せても中身が感じられない人もいますよね、たしかに。

英語の学習というよりも、グローバルビジネスで使うためのツールとしての英語学習術の本なので、語学書コーナーだけでなくビジネス書コーナーにも置いてほしいということでした。(だから英語学習なのにタテ組なのです)
タイトルを強調し、人物シルエットでアクセントを少しだけ。
スッキリめのDIC140を基調に仕上げました。

章扉もカバーのイメージを流用しました。


カバー:アヴィオン/ハイホワイト
オ ビ:コート紙
表 紙:アヴィオン/ハイホワイト
見返し:ビオトープGA/ネイビーブルー



2013年7月16日火曜日

旅の本屋のまどが選ぶ「本と(ふた)旅」展



旅の本屋のまどが選ぶ「本と(ふた)旅」

2012年夏に開催した「本と旅」展、今年もやります。
昨年同様、夏のオーパ・ギャラリーで旅の本を展示・販売します。

期間:2013年8月2日(金)〜8月7日(水)
時間:11:00〜19:00(最終日17:00まで)
会場:OPA gallery / shop 東京都渋谷区神宮前4-1-23-1F

臨時書店員(兼ブックデザイナー):
折原カズヒロ/白畠かおり/タケナカ・ユウキ/福田和雄/石間淳/原田恵都子/河村誠

ゲストデザイナー:
多田進/上野かおる/河井宣行/山崎登

暑い最中ですが、今年も刺激的な展示にします!
どうぞご来場ください。
詳しくはこちらのサイトを。

http://www.ne.jp/asahi/orihara/k/hontotabi/

フェイスブック=http://www.facebook.com/hontotabi
オーパ・ギャラリー=http://opagallery.net/
旅の本屋のまど=http://www.nomad-books.co.jp/

2013年6月28日金曜日

『サントリー 知られざる研究開発力』


前回につづき、これまた2006年と少し前の本ですが…
株つながりで思い出しました。


7月3日に売り出し、売り出し価格は1株あたり3100円。
これで3880億円の調達になるそうです。

サントリーといえば長らく非上場でしたが、
酒類ではなく食品とはいえ上場するというのは
大きな変化ですね。

この本は装丁を担当した
秋場良宣=著『サントリー 知られざる研究開発力』(ダイヤモンド社)


 サントリーと言えば、マーケティングや宣伝の力が際立ちますが
研究開発力もあるんですよ…という本。
主力だった洋酒が売れなくなって低迷期がありながら
その後、伊右衛門、BOSS、プレミアムモルツとヒットを飛ばしますが
その開発物語です。


カバーは文字だけでスッキリ見せ、おなじみの商品をオビにカラーで並べました。
ちょうど青いバラを開発したときだったので、それも一緒です。

打ち合わせでもらった名刺に使われていたさわやかなブルーを使いました。
ミントブルー? アクアブルー? とかいうですか。
スミとの2色。
サントリーのスマートさを考え、くどいデザインにしたくなかったので
オビもキン赤など派手な色は使っていません。
商品写真もあるし。


表紙もヨコラインイメージで、ピケのウォーターという用紙にしました。
今はもう廃番?ですかね。

カバー:ミニッツGA/スノーホワイト
表 紙:ピケ/ウォーター
オ ビ:コート紙
見返し:タント/N-1
別丁扉:新星物語/パウダー

2013年6月27日木曜日

『当てるコンテンツ 外すコンテンツ』


2001年に装丁した本です。
なぜいまごろ、持ち出したかというと、こんなニュースを目にしまして。

インデックスが民事再生申請

この会社、三軒茶屋のキャロットタワーに本社がありまして
毎朝天気の確認とともに目に入っていたのですが、こんなことになっていたとは。
iモードの 「恋愛の神様」とかいう占い(?)のコンテンツを当てて大きくなったようです。
タカラとバウリンガルを開発したのも、この会社らしいですね。
何が悪かったんでしょうか。

それはさておき、こんな本です。
落合 正美 、渡辺 和俊=著『当てるコンテンツ 外すコンテンツ』(東洋経済新報社)

コンテンツ開発についての本というより、インデックスという会社についての本です。

きつまきさんというイラストレーターに絵を描いてもらいました。
絵をイラレ化して、赤の背景はこちらで塗りました。
表4までぐるっと続きます。


ケータイのアンテナが伸びるヤツだったんだなあ…
12年前だから「10年ひとむかし」以上だし、
このご時世じゃあ「三むかし」くらいに感じますね。


2013年6月21日金曜日

『がんばれ! 銚子電鉄』



  ぬれ煎餅を買ってください!

  電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。


銚子電鉄のサイトのトップページにこんな文字が掲載されたのは7年前です。
経営危機のローカル線が間近に迫った車両点検費用のために、
ぬれ煎餅を買ってほしいという、切実なメッセージでした。
一時けっこう盛り上がり、ぬれ煎餅のおかげで経営も立て直したように思っていたのですが、そう簡単ではなかったようです。

「銚子電鉄」経営危機 「ぬれ煎餅」頼りでは…運行に支障も
当時、銚子電鉄の社員の方の書いた本の装丁を担当しました。

向後功作=著『がんばれ! 銚子電鉄 ローカル鉄道とまちづくり』(日経BP社)

ぬれ煎餅騒動の顛末についての本ではあるのですが
銚子電鉄をまちづくりの中心にしたいという著者の考えも書かれています。

装丁のポイントは、なんといっても写真です。
鉄オタの方々にも目にとめてもらわないといけないので
「いい鉄道写真」とする必要がありました。
車体がはっきりと見えるようにする、
線路横の畑はポイントが高いのでトリミングしない、
電柱(?)もはずさない…など。

写真は自体はスナップ写真に近かったので、かなり色を修正しました。
車体の赤を鮮やかにしたり、畑や森を明るくしたり。
実際に見たときの印象に近づけられていたら、いいのですが。

東日本大震災の風評被害もあり、経営はかなり切羽詰まっているようですが
どうにかならないんですかね。
 北三陸鉄道みたいにミスコンってわけには
いかないでしょうけどもねえ…じぇじぇじぇ


2013年6月13日木曜日

『薔薇は生きてる』


近所のCOWBOOKSという古書店に行ったら、昭和の古い本に混じって自分の装丁した本が並んでいました。
ふつうなら古書店に並ぶのはあまり歓迎したくないけれど、COWBOOKSは価値のある本を丁寧に扱っているところなので、スタンダードな本と認められたような気持ちでちょっと嬉しかった
購入する人も丁寧に扱ってくれることでしょう。

山川彌千枝=著『薔薇は生きてる』(創英社)

大正時代に生まれ16歳で結核で亡くなった山川彌千枝の散文、短歌、日記、書簡などを収録。
戦前からこれまで何度も出版されていて、本書は2008年刊行で10度目になるようです。

それだけ山川彌千枝の作品世界は人を(特に文学少女を)魅きつける力があるのだと思います。

オビ文は緒川たまきさん。
穂村弘さん、川上未映子さん、千野帽子さんの解説文も収められています。



絵は中村佑介さん。
装丁するときには、編集者が発注した装画ができあがっていました。
どういうふうに使ってもらってもいい、ということでしたが、
やはり絵を最大限生かすようにしました。
昭和初期なのに窓の外に高層ビルがあるのがポイントですね。


デザインには関わっていませんが宣伝用ポストカードも作られました。


表紙は、カバーと同じく薄いピンクのイメージで、水玉を散りばめました。

2013年5月24日金曜日

『兵士はどこへ行った』


前回に引き続き、戦争がテーマの本です。

の装丁をしました。

世界各地の軍用墓地や追悼施設を調査した著者が、戦死者追悼の問題について書いたものです。 
この問題は各地でもあるようですが、日本では特に落ち着かないですね。

こちらも2枚の写真を手渡されました。
著者の撮影したスナップ写真で、画像の状態はあまり良くありません。
左隅の撮影日時を消しつつ、下の写真の墓石の漢字が見えるように
色と質感を調整していきました。
上下に並べて対比させることにしました。

太いケイ囲みは整然と並んだ墓地のイメージから。
繰り返すことでさらにそのイメージが強くなると思ったのですが、
カバーではくどくなるので表紙で展開しました。



カバーまわりはグリーン系でまとめました。

カバー:ミルトGAスピリット
表 紙:エコジャパンR/ゆき
別丁扉:エコジャパンR/ゆき
見返し:OKフロート/こげちゃ
オ ビ:OKミューズコットン/しろ