Book Designs of ORIHARA Kazuhiro: 4月 2012

2012年4月26日木曜日

『図解知れば知るほど面白いギリシア神話』『図解日本人なら知っておきたい古事記』

吉田敦彦＝監修　新装版『図解　知れば知るほど面白いギリシア神話』（洋泉社）
島崎晋＝著　新装版『図解　日本人なら知っておきたい古事記』（洋泉社）
の装丁を担当しました。

こちらは文字通りカバーまわりだけ変える新装版。

前版は濃いめの色使いのカバーでしたが
今回は白ベースでスッキリと、というオーダー。

『古事記』には勾玉、『ギリシア神話』には神殿の柱の
イメージをあしらいました。

図版も豊富で、見開き完結なので読みやすくなっています。

今年は古事記編纂1300年だそうですが

少し前は「平城京遷都1300年」をやっていましたね。

平城京に比べると旅行などに結びつけにくいからか

盛り上がりに欠けるような気もするのですが。

それでも最近『応神天皇の正体』（河出書房新社）という本も装丁して

古代史関連が続きました。

実はほかにも古代史本の企画が進行中なんですが

古代史ブームってことはないですか？

ないですかね？　やっぱり？

2012年4月19日木曜日

カレンダー写真展

５月に写真展をします。

http://mewscafegallery.blogspot.jp/2012/04/blog-post.html

４月始まりカレンダーの写真なので４月にやりたかったのですが

なんだかんだと５月になってしまいました。

サクッとやってサクッと終わります。

2012年4月10日火曜日

『まくろ美美人』

丹下京子さんが第43回講談社出版文化賞さしえ賞を受賞しました。

おめでとうございます！

というわけで、タイミングよく丹下さんとのお仕事を紹介します。

カノン小林＝著『まくろ美美人』（文芸社）の装丁です。

「今日から始めるマクロビオティック入門」という
サブタイトルがついているとおり、マクロビオティックの本です。

四六判より天地が少し短い、変形判。
ちょっとかわいい。

これは以前出た本の新装版です。
前のものは、カラーの食材イラスト並べたものでした。
今回はメインターゲットである女の子の絵を大きめにしたいと思い
そしてナチュラルな雰囲気を醸し出したくて、丹下さんに
女の子と、料理の素材・道具をいくつかお願いしました。
さすが女性というべきか、具体的に言わなくても
「ああ、わかります」とあれこれたくさん描いてくれました。
（ほっ…自分のほうが不案内だったから）
カバーだけでは使い切れずもったいないので
表紙にたくさん載せています。

ラフの段階では、女の子がもっと大きいものや
中心にくるものも作りましたが、
最終的にこれになりました。
色使いやジャンプ率など含めて
穏やかな雰囲気が良かったのかもしれません。

タイトル文字は筑紫丸ゴシック。

やわらかい雰囲気にぴったりです。

2012年4月9日月曜日

『有言実行くらぶ』

文芸作品続きます。
山下貴光＝著『有言実行くらぶ』（文芸社文庫）です。
『このミス』大賞受賞作家の作品ですが
これはミステリーではありません。
ミステリー風味の爽快学園小説といったところでしょうか。

イラストは柴田純与さん。
ちょっと面倒な注文を出しました。
舞台が香川県丸亀ということで丸亀城を見せたい、
登場人物の３人のキャラが立っているのでその特徴を出したい、
「イヌ」「ネコ」「カメ」というあだ名の３人なので
そのお面をかぶせてほしい、
もちろん服や見た目も作品と矛盾しないように…
一番面倒なのが城かなと思ったのですが
なんと城好きということで、全然OKでした。

細かい調整にも的確に応えていただき
いい絵ができました。
あとはタイトルを入れるだけ、なのだけど
絵を損ねず、できるだけタイトルも目立たせたい
ということで、入れどころにやや苦労。

本の雰囲気を伝える、いい仕上がりになったと思います。