装丁を展示をする──
いまではそれほどではないけれど、10年ほど前はかなり珍しいことだったと思う。
そもそも「装丁展」といったら、装丁家=ブックデザイナーが仕事での自作を展示することがたまにあるくらいで、オリジナルな装丁を作って展示することなどほとんど見られなかった。
(仕事での展示の片隅にオリジナル装丁を試作しているのを一度見たことがあるくらいだ)
そう、ここで話題にしたいのは「オリジナルな」装丁展のことだ。
既存の書籍に、独自の装丁を試作して見せる──
そうした展示会は、ここ数年はあまり珍しくなくなった。
それには、ひとつのきっかけがあったと思う。
ぼくも毎年夏にそうした展示を行っていて、2014年で6回目を数えた。
だいぶ回を重ねたこともあるし、ここらで一度「装丁展」について整理してみようと思う。
絵描きなら自由に描いたものを並べるだけで立派な展示になるが、装丁の場合は本の選び方に何か切り口が必要だ。安易なテーマでは展示の強度が保てない。
いつも、ギリギリまで知恵をしぼっていた。
いつも、ギリギリまで知恵をしぼっていた。
いや別に、苦労話をしようというわけじゃない。
むしろ毎回悩んだ分以上に楽しんでいるのだから。
苦労話ではなく、自分を含め様々な装丁展が見られるようになったこれまでの流れについて書いてみたい。
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